【足立修さん】病院に行かなくても良い身体づくりに携わっていきたい!

今回は、フリーランスの鍼灸マッサージ師としてご活躍の足立修さんにお話を伺いました。

 

バブル時代という社会情勢もあり、一見すると順調な会社員生活を送っていた足立さんが、なぜ会社を退職したのか、そして鍼灸マッサージ師と出逢ったキッカケはなんだったのか。

足立修さんの人生に迫ります。

25歳で60歳の自分が描けてしまったのが、つまんなかったんです!

ー「ヒトの働きかた図鑑」、早速始めていきましょう。今回のゲストは足立修さんです。よろしくお願いします。

 

足立修さん(以下、足立さん): よろしくお願いします。声だけなんですけど、なんか緊張しますね。

 

ーゆっくり、のんびりとやっていきましょう!まず最初に、自己紹介もかねて現在の活動を教えていただけますか?

 

足立さん: はい。私は鍼灸マッサージ師という国家資格を持っておりまして、取得してから今年で21年目になります。

また、一昨年の10月末からフリーランスになり、現在は鍼灸マッサージ師としてクリニックに勤務するのと、在宅介護で患者さんのところに行く仕事をしています。空いた時間の中では、ワークショップを開催しておりまして、こちらに力を入れていきたいと考えています。

鍼灸マッサージ師というと、どうしても治療院を考えるというイメージがあると思うんですけれども、治療院を構えなくても活動できるということを発信していきたいと思っております。

 

ー場所にこだわらずということですね、ありがとうございます!そんな足立修さんのキャリアのきっかけを詳しく聞いていきたいと思います。元々、社会人の最初から鍼灸マッサージ師としてご活躍だったのでしょうか?

 

足立さん: そうですね、平成2年に大学を卒業して、その後普通にサラリーマンとして就職しました。世の中は、バブル絶頂期でしたね。ちょうど大卒男子の初任給が20万を超えていた時期だったり、たしか前後の年で男女雇用機会均等法が始まったりしていました。普通に就職をして25歳ぐらいですかね、3年ぐらいしてなんとなく仕事にも慣れてきた時に「このままでいいのかな」ということをふと漠然と思ったんですね。なんか、、こう、、思っちゃったんです。

その時に付き合っていた彼女と結婚して、60歳まで仕事をしてという、何と言うか、敷かれたレールに乗っていくのが突然嫌になっちゃったんですね。

 

ー前触れとかはあったんでしょうか?突然だったのですか?

 

足立さん: 3年ぐらい経つと、周りのヒトが「もうそろそろ結婚だよね」とか、「だいぶ仕事慣れてきたね」とか、評価をしてくれるじゃないですか。その評価とか、周りの結婚するという期待とか、そういうのに、なんだろうな、、周りが思うほど自分は満たされていなかったということですかね。

周りからの評価と自分の心の中での想いにギャップがあって、このままで進んでいっていいのかなと、不安まではいかなかったんですけど、良いのかなと疑問には思ったんです。なので、1回人生をリセットしてみたいなと思いました。

 

今まであまりにも普通に地元の進学校に入って、大学に行って、その時には彼女がいて、大きな会社に就職して、その時の彼女と結婚してお家買って子供いて、定年を迎えると。

なんか、今で分かっちゃったじゃん、と。25歳で60歳の自分が描けてしまったのが、つまんなかったんでしょうね。

 

ー未来の自分が想像できてしまったのですね。

 

足立さん: はい。今まで普通に歩いてきたのを、一旦歩みを止めて、本当にこのままでいいのかなというのを考えたいなと思いまして、突然仕事を辞めました。当時は、バブルだったので周りのヒトからはやめる理由がわからないんですよね。何の問題のあるの?みたいな。笑

周りのヒトからすると、仕事も評価をされてるし、環境的にも何が不足してるのかわからない、僕からすると、満たされているというか整っていること自体がただ気持ち悪くて、整っているものを1回壊したいと強く思ったのが、25歳の頃ですね。

 

ー不自由のなさが、逆に足立さんに違和感を与えていたのでしょうね。そこから離れるために転職をされたのでしょうか?

 

足立さん: 最初の職場の次に、なぜか塾の先生をやっていました。そんなに勉強するのは嫌いではなかったので、勉強を教える側に回ろうかなと思って、塾の先生になったんです。ただ、勉強ができない子供の気持ちが分かりませんでした。

勉強が分からない子供たちの気持ちがわからないので、結局、向いてないんだろうなと思いましたね。あれって違和感を感じたらそこでストップしてしまうんですよね。これはいけないなと思って、辞めたのが仕事を始めてから1年ぐらいですかね。

まあ、自分が変われば良かったんでしょうけど、勉強ができない子どもの気持ちが分からなければ、自分が寄り添っていけばいいだけなのに、不器用なのか向いてないのかなと思って、そこで1回会社を辞めました。

カルチャー教室の「家庭でできる指圧教室」に面白いと思いました!

ーその後は、どうされたのですか?

 

足立さん: そうですね、辞めたはいいけど、すでに26歳、27歳になっているので、どうしましょうとなりました。そんな時に、これからは少子高齢化社会だから、高齢者に対してのサービスを提供したら面白いんじゃないかなと発想があったんですね。

その中の選択肢のひとつとして、たまたま自分が通っていたカルチャー教室で「家庭でできる指圧教室」というのがあったんです。その先生が、鍼灸マッサージ師の先生で、これ面白いなと思ったので、「なりたいです。やってみたいです。」と言って、ちょうどその翌年の2月に専門学校の入学試験があったので、それに向けて勉強してみなと先生からは言われました。

 

ただ、見事に落ちましたね。27歳、28歳の時期だったので、社会がちょうどバブルがはじけて大学は出たけれど、、、という事態に変わっていたんですよね。高校を卒業した人たちが、じゃあ短大とか四年制大学へ行くのではなく、手に職を持ちましょうということでけっこう専門学校に流れるヒトが多かったんです。

 

ー社会がガラッと変わった時期だったのですね。

 

足立さん: はい、そういった受験者数が増えた背景もあって、1年目は見事に落ちてしまいました。ただ、やっぱりどうしても挑戦したかったので、1年間は勉強しながら、いわゆるフリーターをやっておりました。28歳で、フリーターですけど。

ようやく2回目で地元にある専門学校に合格できたので、28歳になる年ですね。

 

ーここから鍼灸マッサージ師としての足立さんの人生が始まったのですね。当時は、鍼灸マッサージ師でずっと生きていくというお考えはあったのですか?

 

足立さん: そうですね。鍼灸マッサージ師の資格を取ってどこの分野で活かすかという道は、実は複数あるんですよね。例えば、治療院に雇われで働いて、3年間から5年間ほど修行した後に独立開業するというパターンが一番多いと思うんですけれども、それ以外にも病院に勤務して、そこでずっと勉強して定年までというヒトもいるでしょうし、途中で独立するヒトもいるでしょうし。

僕が最初に選択したのは、先輩のツテで地元の急性期の病院で就職するという選択をしました。鍼灸マッサージ師が、くも膜下出血で運ばれてきました、手術をしました、翌日のリハビリを普通は理学療法士さんとかより専門的な先生がやるんですけれど、そこの病院は鍼灸マッサージ師がそこの部分を担っていいよというちょっとユニークな急性期の病院でした。

その部分に、鍼灸マッサージ師が入るというのは珍しいことだったので、これはなかなか他の鍼灸マッサージ師とは異なる経験ができるなと思って、迷わずそこに入りましたね。

 

ー入ってみていかがでしたか?入る前に聞いていた内容と実際にやってみた内容との違いはありましたか?

 

足立さん: そうですね、学生時代って教科書を覚えて国家試験に合格することがゴールじゃないですか。なので、字ずらで見てる知識と、実際に目の前にいる患者さんの症状は一致しないので、その通りにいかないことへの戸惑いとか、自分がどう対応したらいいのかとか。

問診一つにしてもそうですけど患者さんを不安にさせてはいけないんですよね。この人と話していると気持ちがスッと落ち着くとかそういうコミュニケーションスキルがないと、いくら国家資格を持っていても人間性がちゃんと磨かれてないとダメなんだなとは思いましたね。

資格はひとつだけれど、仕事のステージを上げることでスキルも上がっていく!

ー治療技術だけではないということですね。そこから21年間は鍼灸マッサージ師としてご活躍をされています。

それまでは短いスパンで仕事を変えてきているように感じたのですが、鍼灸マッサージ師と出逢ってからはずっとこの仕事を続けていらっしゃる。そこには、この仕事は自分に合ってるなと思った瞬間とか理由というものがあったのでしょうか?

 

足立さん: 難しい質問ですねー。まあ、資格はひとつでも、活かす場所は変えられるんですよね。1番最初に超急性期の病院に入ったと言ったんですけども、そこで働いていて、例えば僕があるヒトのリハビリをしましたとすると、リハビリの専門病院に転院するんですよね。そして、いずれは家に帰ってくるんですけれど、その人が家に帰ってきた後の生活はどうなってんだろうなというのは僕は知らないんです。

 

極端に言うと、超急性期の病院では2週間ぐらいしか私はその患者さんと接しないので。それ以降の患者さんの生活は全く見えないんですよね。外来もやっていたので、そちらで患者さんの様子は見れるんですけれども、病院の中でのそのヒトしか知らなくて生活での不便さとかわからないわけじゃないですか。

 

これもタイミングなのか、介護保険が2000年にスタートしました。その中に、デイサービスというのがあり、鍼灸マッサージ師がリハビリメニューを組んで、指導しましょうということですね。

例えば、お風呂は自分で入れるし、ご飯は家で食べるから良い、その分リハビリをしっかりしてほしい人向けのデイサービスが始まったんですね。そうすると、その人の日々の生活での困った事にどう寄り添って良くしていくかを考えて行くので、病院では見えなかったのが見えるようになっていくのでそこに入っていこうと思いました。

 

資格はひとつなんですけども、仕事のステージを変えることによってスキルは上がっていたのかなと、今振り返ってみれば思いますね。

 

ー資格は取ることが大切なのではなく、どこで活かすかということですね。そんな足立さんは、現在もいろいろな活動をされていると思うのですが、現在の活動をどんな思いでやっているのかというところを伺ってもよろしいでしょうか?

 

足立さん: 今の軸としては、午前中は地元のクリニックで勤務をしていて、午後は在宅で高齢者の脳卒中だとかの疾患で外に出られないヒトのリハビリをしています。その方の家に伺って、家の中でしやすようなリハビリをしているんです。

また、空いた時間でワークショップを開催しておりまして、今行なっているのが2つです。鍼灸というのが大きな枠で捉えると【セルフケア】だと思うんです。

 

例えば、お腹が痛いので病院に行きましょう、そう思うと思うんですが、その前になぜお腹が痛くなってしまうのか。冷たいものが取りすぎなのか、噛まないで食べないので胃腸に負担がかかっているのか、自分の体のお腹が痛くなった原因というのが、よっぽどそのウイルスなどが特定されないのであれば、自分の生活の何か偏りや乱れがあってお腹が痛くなる。

なので、それを薬で治すのではなく、食生活とか運動習慣とか睡眠を整えることによって病院に行かなくても良い体を作りましょうっていうのは多分これからはなってくると思うんです。

 

その中で鍼灸というのは東洋医学という枠の中に入るので、東洋医学では自然の中に体の人は自然の中の一部であるという思想が根底にあるので、治療以外にもその前提として食養生であるとか、運動・睡眠が大事ですよということを説いているので、そういう思想があるのであれば、今はアロマランチ会というワークショップをやっているのですが、私たちの季節に応じた食材を紹介して食材を使って料理人の人がランチを提供するという。

知識だけだとなかなかわからないので、紹介したものをその場で食べて帰ってもらう。しかも、家庭でも作れるようなメニューを提供するので、家でもまた作って食べてもらえる。

 

ーその場限りじゃないということですね。

 

足立さん: 意識が高いかたっていうのは、じゃあ今度作ってみようということになると思うので。そこでまず最初にアロマランチ会というワークショップをやりました。

 

ー楽しそうですね。新鮮な食材や、季節の旬の美味しい料理も楽しめそうです。

 

足立さん: そうですね。参加者は平日なので圧倒的に女性の方が多いんですね。女性は健康志向もあるし、新しいものに対して好奇心も強いので面白そうと言って来てくれます。

実践するにも男性よりも女性の方が発想が柔軟なんですかね。じゃあ夕飯のメニューの1つに加えてみようっていう発想になるので、確かに好評ではありますね。

 

ー日常に落とし込みやすいということですね。もう一つはヨガの活動をされているんですよね。

 

足立さん: そうですね。これは、今年の3月に第1回目をやったんですが、私も元々ヨガの教室に通っていてヨガのインストラクターさんが、なんとなく私たちツボの道筋は分かっているんですけれど、ツボに対しては詳しくないんです。ということを言われて、一緒にコラボして、例えば肩こりのツボというのをまず紹介するんですね。紹介して、参加者さんそれぞれにツボを自分で探ってもらうんです。

教科書的にはここから3センチのところにツボがあります、という説明はできるんですが、男女差・手足の長さの差など違いもあるし3センチじゃない人もいるんです。3.5センチかもしれないし、表面にツボがある人もいれば、奥まで押さないと反応しない人もいるので、人それぞれツボの存在って違うんだよっていうのを患者さんに知ってもらう。あくまでもそのツボを押すのはあなた自身ですよ、というのをお伝えして、人それぞれに合ったツボを刺激しました。

そのあとヨガをやって、最初に撮ったツボの反応に変化があったかどうか楽しんでもらう。

 

第1回目の3月の時には、押すと冷えがあたたくなった感じがするとか、押すとビリビリ感じますとか、ツボの道筋を経絡っていうんですけれど、経絡に沿ってビリビリっと電気が走るような感じがしますと、要は自分で自分の体の声を聞くので触覚が非常に磨かれていくので脳はすごく考えるんですよね。

じゃあ、肩こりの時にはこのツボを使おうとかヨガやる時にこのツボを意識してヨガのポーズをとってみよう、それが積み重ねていくことによってみなさんの健康の手助けになる。

 

それも鍼灸師としての良い働き方なんじゃないかなと思っているのでこれからは在宅でのリハビリとかクリニックの治療も大事ですけれど、もっと自分自身で自分の体を治していくというのは大げさかもしれないですが、病気にならない体づくりをするのは自分自身ですよということをお伝えして、みなさんにそれを知ってほしい。そこの部分をもっと知りたいなという気持ちはあります。

 

ー自分の具合が悪くなったら薬に頼るのではなく、自分の体の中から治していく、また、そもそも不調になりづらい身体を作っていくということですよね。最後に、今後のことについて教えていただけますか?

 

足立さん: (鍼灸マッサージ師の)私がするのではなく、あくまでもこれからは皆さん自身にしてもらう、そのためのアドバイスをするということによって、大げさじゃないですけど病院に行かない身体づくりに携わっていきたいと思っています。

医療費の削減にもなるでしょうし、病院に行くと待ち時間もあるし、その待ち時間でウイルスに感染してしまうかもしれないし、時間の無駄ではありますよね。

健康であれば、病院に行く時間を自分の有意義な時間に当てることができるので、病院に行かなくても済む身体づくりをサポートするということが僕の今後の大きな夢です。

ーぜひその活動を広げていっていただきたいと思います。足立さん、本日はお時間をいただきありがとうございました。

 

足立さん: ありがとうございました。

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